92歳のパリジェンヌ

フランス映画です。

92歳を迎えたマドレーヌは心身の衰えを感じ、わけがわからなくなる内に自分で自分の人生に幕を下ろしたいと思うようになる。

そのことを家族が揃った誕生会で打ち明けるが、娘のディアーヌも息子のピエールも何をバカなことを…と真剣には取り合わない。

家事手伝いの女性が来ているが、マドレーヌは自由と誇りを持って一人暮らしをしている。

しかし脚は痛くて思うように動かないし、外を歩くのもしんどい。車の運転もさすがに出来なくなって来た。たまにおねしょしてしまうことも…

そしてある日トイレの便座から立ち上がれず倒れてしまう。何度電話しても出ないのでディアーヌが駆けつけ、緊急入院。

そこでマドレーヌは同部屋にいた男性患者と意気投合。彼も死にたかったのに助けられ延命措置をされているようだ。

しかし…病院って男女同室なんですか?国に寄るんですかね。まずそこに驚きましたが。

数日たち、病院に来たディアーヌにマドレーヌは寝巻きの裾を捲り上げて見せる。

「これでいいの?」

寝巻きの中は紙おむつ。

ディアーヌはハッと気づく。今まで子育てをし、仕事をし、誇り高く生きて来た母の尊厳を護るべきではないのか…?

「退院しましょう」

ディアーヌは母の最期を応援することにする。

それはつまり…尊厳死なんて認められていない国だから、自殺することを黙認するということ。

そのために2人は何人もの医者にかかり薬(睡眠薬?)を集める。

ディアーヌは兄のピエールや息子も説得し、ついにマドレーヌは自ら決めた日に旅立つことに…

そこに至るまでにもまあいろいろあります。

周囲の人たちも葛藤するし、孫との触れ合いとか、お手伝いさんとの交流とか、恋人()とのお別れとか。

自分も歳をとって来て、又年老いた父の姿を見て…今はマドレーヌの気持ちがよくわかる。

自殺なんて良くないに決まってる。

でも92歳…明日にも倒れて自分の意思を通せないかもしれない。動けなくなって、言葉も発せなくなって、寝たきりで延命されるかもしれない。

それを思うと恐ろしい。

頭も体もはっきりして動ける内に、周囲に手を煩わせることになる前に、自分で終わらせたい。

出来る出来ないは別として、そういう生き方もありなのでは?

でも自分の親がそうしたいと言ったら「はい」とは言えないだろうなあ。

正解はないです。人は皆状況も違うし。

今はこの映画を見てちょっと凹んでいます。

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