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【サロメ】

サロメ 原田マハ

聖書の禁断の場面とされ、多くの芸術家を引き付けてきた「運命の女」サロメ

19世紀末の英仏、サロメに魅せられ、情念の炎を燃やしながら生きたアーティストたちの狂おしい人間模様。

美術館勤務、キュレーターの経歴を持つ原田マハさんの真骨頂とも言える作品。

世紀末の混沌や陰鬱、文化的成熟の香り。時代の空気感に浸り、美術史の裏にある「真実」への想像が掻き立てられる。

誰かや何かを強烈に求める人間は美しくも、恐ろしく、妖しく、狂気に満ちる。美術史のアナザーストーリーを追う感覚でいるうち、深い闇にはまるような、読み応えのある一冊だった。